2月5日(土)放送:『道』/ワークショップ作品

『道』

まるchan・作

わぁ〜!!道が変わってるー!こんな感じだったっけ?
でも、こっちだよね。
あったー!そうそう!ここ。ここに学校があったんだよねぇ。

そして、この道!安倍川の土手を走って学校に行ったなぁ〜。
何度チャイムが鳴るギリギリに駆け込んだことだろう。
ギリギリっていうか、アウトも結構あったような。ハハハ。
今は学校もなくなってしまって、ちょっぴり寂しい。

あー気持ちいいなぁ〜。
今日は土曜日だから、河川敷で遊んでる親子がたくさんいる。
のどかだなぁ。学校に通っている時は気づかなかった風景だな。
あと、子どもの頃よく遊んでいた脇道!! 友達と「車が通る時、車の影を踏まないようにジャンプする」ってルールを作って、遊んだっけ。
この前、ここを車で通ったら、『狭っ!』って感じた。
こんなに狭かったっけ? 私が大きくなったから? 車を運転するようになったから?

そうそう、それから近くの林の中の、木が生い茂ってトンネルみたいになってる道。昼間でもちょっぴり薄暗くて、ひとりじゃ怖かったなぁ。
近くに沢が流れていて、サワガニを捕まえた。うん。思い出した。そのそばに池?沼?もあって、カエルの卵がウヨウヨしてて、よく家に持ち帰ってた。
今思うと、うちの子が、ダンゴムシを、宝物のように持ち帰って来るのと一緒?「やだー」と思ってたけど、私も似たようなことしてたんだね。
そんな林の中の道も、今は住宅地になっちゃったけどね。

私は今、毎日、車で通勤してるんだけど、その道の途中に、大好きな場所があるんだ。
富士山のよく見える場所。
でも、いつも見えるわけじゃない。雨の日、曇りの日。「あれ?いいお天気なのに今日は見えない」っていう日もある。だから、見えた日は、ラッキー。それだけでウキウキする。
「スッゴいお手軽な幸せだなぁ」と、我ながら思うけど、嬉しくなっちゃうんだから、富士山パワーは凄いよね。

そうだ!子どもの頃みたいに、ゲーム感覚で今日の運勢を占ってみない?
例えば「今日は赤色の車がラッキー」とか、出かける前に自分で決めて、何台目にその色を見れたか!で、今日の運勢を占うの。
1台目にその色の車と出会ったら超Happy。でも、10台目だったとしても、ソコソコHappy。
よく「楽しいから笑うんじゃない!笑っているから楽しいことがやってくる」って言うでしょ。その「楽しい」の【種】を、自分で頭に思い描いて、出発してみようよ。

私は「今日は赤色の車がラッキー」に決ーめた。
あなたは、何色に決めた?
道に出た瞬間!1台目に出会えるといいなぁ〜。ワクワク。
それでは、今日も元気に、いってきま~す。
あなたも気をつけて、いってらっしゃい!


聴き直し

当日の放送は以下You Tubeまたはradkoタイムフリーから聴くことができます。

今回の戯曲を読み上げてくれたのはSPAC-静岡県舞台芸術センターの俳優・河村若菜さん。懐かしい記憶に思いを馳せたり、安倍川の土手でのんびりしたり、いいことを思いついて心弾んだり。ポジティブマインドあふれる語り手を遊びごころいっぱいに演じてくれました。

今回の舞台

これまで『きょうの演劇』の戯曲はプロジェクトチームが書いていました。ですが今月は、2021年10月に実施した戯曲の公募でリスナーさんから届いた作品や、ワークショップから生まれた作品をお送りしていきます。第四弾は、ワークショップに参加した、まるchanさんの作品です。

今回の舞台は「道」。思い出の道、毎日通る道、お気に入りの道。作者のまるchanさんからのコメントが届いています。

「こどもの頃、身近な自然や、近所の『道』は遊び場だった!
大人になりそこへ行ってみると、その変化に切なくなった。けれど幸せな想い出があることがうれしかった。ぜひ!ワクワクチャレンジ♬してもらえたら嬉しいです。まるchanでした!」

コメントにも戯曲にも、まるchanさんの明るくhappyな人柄が素直にあふれていますね。ぜひ、自分にとって気になる道に、改めて足を運んでみてください。

上演のコツ

戯曲に書かれている通り、出かける前に、「これに出会ったらラッキー」「これが見れたらラッキー」など、自分のきょうの運勢を占うサインを決めてみましょう。テレビの占いなどではなくて、自分自身で決めるところがポイントです。

上演して(やって)みたよ! で、どうすればいいの?

きょうの演劇では「こんなふうにやってみたよ!」という体験談や、感想を募集しています。ラジオネームと、やってみた人は写真を添えてTwitterInstagramで投稿してください。自分で決めたラッキーサインを写真で添えてくれると嬉しいです。

SNSに投稿する際はハッシュタグ「#きょうの演劇」を添えてください。「きょうの」はひらがな、「演劇」は漢字です。メール kyonoengeki☆gmail.com(☆を@に変えてください)またはフォーム でも受け付けています。

お送りいただいた体験談は、ラジオまたは『きょうの演劇』公式ウェブサイトまたはSNSで紹介させていただきます。

次回予告

来週2月12日(土)は、公募作品『きれいな影』をお送りする予定です。どうぞお楽しみに。

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